このページは令和元年9月10日から10月14日まで岐阜県図書館企画展示室にて、
「美濃の名刀展」を開催した際の記録です。
展示リスト
1 短刀 濃州住藤原為継/應安六年癸丑六月日
2 短刀 金重
3 短刀 外藤作
4 短刀 千手院作
5 太刀 濃州住兼吉/應永九年八月
6 太刀 濃州関住兼房作/永正□年二月日
7 刀 濃州関住兼先作/永正八年九月吉日
8 短刀 兼㝎
9 短刀 池上性善兼常作/大永二年二月吉日
10 太刀 関兼貞/享禄参年
11 短刀 濃州赤坂住兼元作/天文七年二月日
12 刀 兼基
13 短刀 氏貞/永禄十一年八月十三日
14 刀 若狭守藤原氏房作/天正拾六年二月日
15 刀 尾州清須住兼房作/天正拾六年八月吉日
16 脇指 濃州多藝住兼永作/天正拾七年八月吉日
17 刀 壽命
18 脇指 陸奥守大道/大縄堅物義辰
19 短刀 濃州関三阿弥兼高/於岐阜兼綱作
20 短刀 濃州関之住兼英/慶長九年八月吉日
21 刀 高松宮賞濃州武芸川住兼圀謹作/平成九年二月吉日
22 拵 模 歌仙拵
23.24 拵 模 石首魚研ぎ出し鞘尾張納戸撮巻柄柳生大小拵
「美濃の名刀展」に対する、ご意見ご感想への御答え
1、展示品は偽物ではないか?
展示品の歌仙拵写し、清正公拵写し、現代刀津田助廣写しなどは真作ではありませんが、本歌をリスペクトして模作したものであり、偽銘を刻した悪意ある偽物とは別物です。
写しは古くから行われている工芸文化の一つであり、徳川家康の佩刀で「妙純傳持ソハヤノツルキウツスナリ」との銘がある伝光世(ノサダとの説もあり)や、山姥切長義を写した堀川國廣の刀などは、写しものでありながら重要文化財に指定されております。
2、刀をもっと手前にならべると鑑賞しやすいと思う。
展示会場のスポット照明は、ケース外の天井付けとなっておりますので、手前に並べますと鑑賞者自身の影が刀身にかかり、かえって見づらくなります。
3、同サイズ、同重量のレプリカ刀を用意して体感させてほしい。
刀剣の魅力、素晴らしさはレプリカなどでは体感できません。刀剣鑑賞会、愛好会に参加されて、本物に触れてみて下さい。
4、初心者のために用語解説があるとありがたい。
キャプションには出来るだけ専門用語を避けましたが、やむを得ない場合は、茎(なかご:柄で覆い、握る部分)、鷹羽(たかば:ヘリンボン模様)というような注釈を併記しておきました。
ご意見が本展示会に対してではなく、一般的な知識欲としてのことでしたら、やはり刀剣鑑賞会、愛好会に参加されて、実物を手にとり学ばれることをお勧めします。
5、ノサダの長尺が見たかった。
申し訳ありません。会場が手狭であり、数多くの作品を展示するためには、どうしても短刀の割合を高めざるを得ませんでした。
会場の様子
岐阜放送の取材を受けました