当支部会員参加による行事日程
古式日本刀鍛錬 一般公開 刀匠、研師、柄巻師、鞘師、白銀師の実演 |
1月2日、10月は関市「刃物祭り」開催日 3月、4月、6月、7月、9月、11月は第1日曜日 |
平成16年度「支部活動」日程
支部活動 | 期 日 |
(1)第1回研究会・支部総会 | 平成16年6月19日(土) |
(2)第2回研究会 | 平成16年9月12日(日) |
(3)第3回研究会 | 平成16年11月20日(土) |
(4)第4回研究会・懇親会 | 平成17年1月23(日) |
(5)第8回東海地区大会 参加 |
平成17年3月6日(日) |
鑑定刀 | 刀工名 | 鑑定・鑑賞見所 |
一号刀 | 脇差 吉光 (添銘) 越前国康継 (添銘) |
本歌、「鯰尾藤四郎吉光」 造り込み、薙刀直し、本歌を忠実に学ぶ 彫り、力強い薙刀樋、がっちりした添樋(記内彫り) 地鉄、小板目、杢交じる黒味のある鍛え(南蛮鉄を使うと添銘) 【鑑 定】 写し物で難しい 美濃伝・三品派を学ぶとして、政常、正俊も入札点あり |
二号刀 | 太刀 備前長船盛光 応永十二年八月日 |
紀州徳川家伝来、特別重要刀剣 飛びっきりの出来の良さ、保存の良さ重ね、厚く、がっしり、身幅もある 地刃の出来、応永備前 棟に切り込み、有り 【鑑 定】 有名な盛光、これを見ずして盛光を語れず、あまりの生さから、時代を下げたくなる |
三号刀 | 太刀 備前国末行 | 生の太刀、重要刀剣、珍品、古備前の一人鍛冶、名鑑にあり 姿、細身、すらっとした太刀姿 刃紋、小乱れ、全体に強い刃を焼き、鑑賞に耐える はばき元に互の目の手筋、水影でない 映り、目立たず 銘、圧巻の自身銘、「私が鍛えた」 【鑑 定】 古調、古びた出来、総合点で古備前に、古青江、古伯耆も入札点あり 【映 り】…両手あり 判然とせず、仄か・微かなもの はっきりするもの…正恒 |
四号刀 | 刀 於南紀重国造之 | 造り込み、鎬幅広く、高い 地刃、明るく、迫力有り、匂い口、明るい 刃紋、暴れた方で、躍動感有り 帽子、焼き詰め(大和伝) 【鑑 定】 志津、貞宗をねらった、江義弘をねらったものも多い 相州伝・大和伝 両方をかみ合わせた作風 |
五号刀 | 短刀 来国次 | 姿、身幅広く、ほとんど反りがない 鎌倉末期から南北朝に掛かる時代姿 鍛え、美しく、澄んで明るい 焼き刃、幅広く、沸えが強い、相州伝を加味した出来 【鑑 定】 帽子、丸みが大きく、返りが浅い場合、国光より、国次へ 延寿も入札点あり |
鑑賞鍔 | 画 題 | 鑑賞見所 |
無銘 林又七 | 三蓋松(三階松) 透鍔 | 重要刀装具 |
銘 埋忠 | 梅樹図 | |
銘 天光堂秀国 | 富嶽三保図 | 江戸時代末期 |
無銘 尾張 | 鯰図 透鍔 | 特別重要刀装具 |
天位 | 60点 | 1名 |
地位 | 50点 | 1名 |
人位 | 45点 | 1名 |
次位 | 45点 | 2名 |
平成16年9月12日研究会
天位 | 64点 | 1名 |
地位 | 60点 | 1名 |
人位 | 56点 | 1名 |
鑑定刀 | 刀工名 | 鑑定・鑑賞見所 |
一号刀 | 短刀 月山 | 室町時代、永正頃の短刀(村正、之定の頃) 造り込み、目立って重ねが厚い(所謂、「鎧通し」) 地鉄、綾杉肌、典型的な月山肌。 肌目が少し立って、地色は濁って黒味を帯び、 刃の模様は白っぽく見える 焼刃、直刃がほとんど。 綾杉が刃に入る場合がある 匂い口が弱く、本刀は直刃を焼いて、うるむところがある 銘、「月」の字が大きく、「山」の字が小さい。 銘振りに面白さがある。良い銘は味がある (個性的なものが本物、平板な普通のものは首をかしげる) 【月山の綾杉肌】 肌模様にうねりがあり、くぼんだところに杢が入る 【則重 松皮肌】 松の表面。綾杉、うねりなし 【下原 樹林杢】 杢の大きさが中小 【綾杉肌を焼く流派】 <= 山伏により伝播か 出羽国−月山 陸奥国−舞草 越後国−桃川 九州−−波平 【月山の歴史】 「観智院本銘尽」に記載があり、平安時代から刀工がいる(古い伝統) 現存、最古、南北朝時代 出羽三山神社の太刀、重要美術品 大方は室町時代のもの |
二号刀 | 太刀 光忠 | 重要美術品(数少ない在銘) 地鉄、肌立つところ、うるんだところがない 猪首切先、身幅は広くないが、肉置き、刃肉、ひら肉が良く付く 地にも刃にも力がある(沸き立つような刃の力、映りの力) 多少、寸法が短いが、光忠の本領が発揮された名品 【本間先生曰く】 「光忠の方が、長光より貫禄がある」 【鑑 定】 長光でも良い 畠田守家も悪い札ではないが、これほど出来ていれば長船統領へ |
三号刀 | 脇指 住東叡山忍岡辺 長曽祢興里入道虎徹 延宝五年二月吉日 |
有名な最晩年の脇差(延宝五年紀) 刃紋、湾れ(いつものような数珠刃でない) 地も刃も冴え冴えとして明るい(鉄が強く、鉄味に純粋感がある。不純なものがない 感じの地鉄) 最後まで手を抜かない。 自分にも厳しさを求めて作刀。銘も厳しい(しっかりとした強い 銘であり、鏨がきいている) 【鑑 定】 大坂、肥前に見た方もいたが、「迷ったら、帽子で決める」 【虎徹帽子】 横手で焼き込むのが普通。その前後もあり、巾を広げて見ること |
四号刀 | 刀 肥前国佐賀住正広 寛永十六年二月吉日 |
第十二回重要刀剣 反りが深く、姿が良い 地鉄、鍛え良く、綺麗な美しい鍛え 焼刃、巾広く、刃紋、湾れ、小湾れ、互の目、大互の目、丁子ごころもあり、複雑、 盛んに乱れた大乱れ刃中に足、葉が良く働く 【肥前刀】 乱れを焼く場合、山の部分に比べて、谷の部分に厚く沸えが付く 道中が盛んに乱れていても、帽子は直ぐに小丸に返る 【寛永新刀】 慶長新刀、寛文新刀のほぼ中間に位置する橋渡し的な時代のもの 寛文新刀は反りが浅く、慶長新刀の切先は大切先であるが、寛永新刀は反りが深く、 切先は尋常。肥前刀なので尚更反りが深い |
五号刀 | 脇指 備州長船盛光 応永二十八年八月日 |
姿、体配で判る典型的な応永備前 延文・貞治に比べて、寸法が伸び、反りが浅い 刃寄りに棒映りがまっすぐ立つ 一文字、長船を参考に乱れ刃を焼くが、どこかに一寸腰が開いた刃が混じる 【応永時代色】 応永備前や応永信国にも見られる、独特な「長さ、身幅、反り」 尋常な鎌倉末期の太刀姿に丁子、互の目を焼いて、腰が開いた刃が混じる場合は、 時代が下がる(長義以降) 【鑑 定】 全員「当り」 |
鑑賞鍔 | 画 題 | 鑑賞見所 |
京 透かし | 沢瀉(おもだか)、き菖蒲 | 室町時代(古い方) 大振り |
赤 坂 | 八つ橋 | 上三代を古赤坂と呼び、本作品は三代、嫡流 造り込み、厚手 切羽台の上のほうが尖っている場合、古い赤坂 見所、造り込み、厚く、「手強い」と表現される強さがある(全体から受ける感じ) 四代以降、繊細となり、画題が「粋な」感じになる |
林 又七 | 三蓋松(三階松) | 大胆に透かしの部分を多く取っている 構図が素晴らしく、一寸、下を削いで、たっぷりとした丸型 肉置き、毛彫が上手 錆色、羊羹色(ねっとり、やわらかい。深い紫色が美しく、潤いがある) |
西垣勘四郎 | 桐(なぎ桐 または おどり桐) | 独特な桐紋様 外環が菊花型(勘四郎に多い) 微妙な肉置きが素晴らしい(平板になっていない、 肉が何処かおうとつで巧みに現われる) |